かあさん、わたしのことすき? あらすじ
「かあさん、わたしのことすき?」「ええすきよ、だいすきよ。」「どれくらいすき?」世界のどこの子たちもたぶん、あるときふと親の愛情を確かめてみたくなるのではないでしょうか。本書のイヌイットの少女もそう思いました。
くじらやつのめどり、狼などの動物を登場させながら、女の子は、くり返しおかあさんに問い、おかあさんもまた、くり返し娘に答えます。“親子の絆”という普遍的なテーマを描きながら、同時にイヌイットの暮らしがいきいきと伝わります。
しずかな色調の魅力ある絵は、北極圏の生活を美しくくり広げて見せてくれます。
イヌイットの女の子がお母さんに「かあさん、わたしのことすき?」と何度も問いかけます。母親の娘に対する愛情を、いろんなシーンで描いた心温まる絵本です。
恥ずかしがりやの人に
じゃあ もし、わたしが 家出をしたら? そしたら わたしは とっても しんぱいするわ。
子供と喧嘩したり、イライラしてしまう時が、誰にもあると思います。そんな時、愛情を確かめ合う方法としてこの絵本はおすすめです。
「あなたを愛しているのよ」と口に出して、言うのは照れくさいと思います。なのでこの絵本を読みながら、子供に言い聞かせてみてください。
絵本を通して、自分の子供にも愛情を伝えることができます。子供に質問をされたら、答えてあげてください。
「大好きだよ・かわいいわよ」と。この絵本なら、恥ずかしがらずに言えると思いますよ。
育児中に傷つけてしまった時
育児をしているとき、親も子供を傷つけてしまうことがあると思います。「なんで、言うことを聞かないの?聞かない子は嫌いよ」などつい怒りにまかせて、傷つける言葉を言って後悔してしまうことがあります。
癒すこともできるという気持ちを持って
そんな時、子供の心の傷を癒すことも大切だと思ってみてください。傷つけても、癒すこともできるという気持ちを持って、子供と接してあげてください。
ひどいことをしたと思ったら、「さっきはごめんね」と謝りながら、愛を伝えるようにやってみましょう。
愛情を言葉にして伝える大切さと、ギュッと抱きしめたり手を握ったりする、ボディコミュニケーションの大切さをこの絵本から学べました。
イヌイットの文化が分かりやすい
イヌイットの文化をイラストから学べるほど、細かく描かれていてイヌイット独特の生活感や服装を見て、楽しむことができます。
登場するキャラクターの「クジラ、オオカミ、シロクマ」などとてもリアルに表現されていて、迫力満点です。
絵本を読んだ人の感想
おすすめの絵本を聞かれたので考えてるけど、読み聞かせなら、『かあさん、わたしのことすき?』(ジョシー作、偕成社)がシンプルなメッセージですごくツボ。できるなら全ての親子、教育者に贈ってあげたい。こんな普遍的な作品をつくりたいなあ。
— 深井次郎 (@fukaijiro) 2012年7月24日
著者紹介 アメリカ人作家
作 バーバラ・M. ジョシー
アメリカのウィスコンシン州で子供時代を過ごす。
© Barbara Lavallee 引用 http://www.barbaralavallee.com
絵 バーバラ・ラヴァレー
アメリカのアイオワ州で生まれる。母親は美術教師。陶器、ガラス、イラストなどいろんな活動をしています。