材料&道具
- 梅干し用の青梅(和歌山県南高梅)
- 塩 100g(粗塩)
- ザラメ&氷砂糖 各々、50g(甘い梅干しを作りたい方用)
- 焼酎、お酢 (各々、
70㏄)少量 - ジップロック、2枚(漏れを防止するため)
- 保存用ビン(空き瓶を使っても大丈夫)
- 竹串、つまようじ(梅のおへそをとるため)
- タオル、キッチンペーパー(水洗いした梅を拭くため)
甘い梅干しの作り方で、重要なポイント!
今回、梅干しのための梅は(和歌山県南高梅)を使いました。梅を選ぶときのポイントは、なるべく「大きい梅」を使いましょう。
梅干しを作る時に、おすすめの梅の品種
白加賀梅(しろかがうめ)
こちらの梅は江戸時代から作られている、古い品種の梅です。こちらの梅は、大粒で、果肉も肉厚なので、梅干し用として向いています。群馬県で生産されているものが、有名です。
南高梅(なんこううめ)
大粒の実が特徴的で、梅の果肉が肉厚であるのに柔らかく、種も小さいので、食べ応えのある梅干しがつくれます。和歌山県で生産されているものが、有名です。
なぜ、大きい梅が良いのか?
理由としては、大きい梅の方が梅干しとして食べるときに果肉が柔らかく、梅酢が大量に出やすいからです。
小さめの梅だと、果肉が固くなりやすいので、注意してください。
初めに、梅を水洗いします。表面の汚れをここで落とします。青い梅の状態で先に洗っておくほうが、梅を傷めずに洗うことができます。
梅のおへそを爪楊枝でとります。梅が黄色くなってきたら、漬けるのにベストなタイミングです!
※梅のおへそは、梅を洗う前にとらないこと。洗う前にとってしまうと、洗った時に、梅のおへそに水分がたまって、カビしまう可能性があるので。
梅の種類によって、表面に産毛がたくさんついていることがあるので、タオルで水をふき取る時に、一緒に産毛をとるように拭きます。(梅から梅酢を出しやすくするため。)
新聞紙に並べて、梅を乾かします。しっかりと、水けをとらないと、カビの原因になります。もしも、乾かす時に「カビたり・傷んでしまう場合」は、購入する時に。完熟梅を買うのをおすすめします。
この時に傷んだ梅や、余った青梅があったら。
→梅干し作りで、余った完熟梅を使う「おいしい梅ジャム」の作り方を紹介!
→一年中・いつでも、簡単にできる!梅酒・梅ジュースの作り方【冷凍梅】
青梅から、黄色い梅になるまでに傷んでしまう環境(湿度の高い部屋・日差しがない部屋など)の場合は、購入するときに完熟梅を選んだ方が、いいかもしれません。
塩を選ぶ時のポイント!
塩を使うときは、粗塩を使いましょう。精製塩より、海水を濃縮して作る天然塩の粗塩の方が、梅にまとわりついて梅酢が出やすいので。
・精製塩とは
ミネラルなどの成分が取り除かれ、ほぼ塩化ナトリウムのみ(99・5%以上)。海水から電気分解でナトリウムイオンを抽出し濃い塩水をつくり、その後煮詰めて塩の結晶をつくったもの。
・粗塩とは
ミネラル分が含まれていて、海水を濃縮して作る天然塩と呼ばれるもの。
塩のミネラル分によって、味に違いがあります。カルシウムは甘い味。カリウムはすっぱい味。マグネシウムは苦い味の傾向があります。なので、粗塩を選ぶ際は、カルシウムが多く入っているものを選ぶ方がいいです。
甘い梅干しを作るときの割合!
1kgの梅に対して、塩10%=100g、ザラメ5%=50g、氷砂糖5%=50g、お酢70㏄、焼酎70㏄をジップロックに入れます。
※氷砂糖を入れるタイミングは。先に塩を入れて、梅酢が2~3日たってから出てくるので、その後に氷砂糖を加えてください。
※お酢、焼酎を入れる場合は、霧吹きなどを使って、湿らせる程度にしてください。
- 梅 1kg
- 塩 100g
- ザラメ 50g
- 氷砂糖 50g
砂糖を選ぶ時のポイント!
今回使った、砂糖は「ザラメと氷砂糖」ですが。使用する砂糖によって、梅干しの味が大きく変化するので。砂糖の違いについては、下記のとおりになっています。
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甘い梅干しを作りたい方&すっぱい梅干しが苦手な方
甘さを強く感じたい方は、氷砂糖が一番ガツンっ!と来ます。特に甘い梅干しを作りたい方は「氷砂糖」がおすすめです。すっぱい梅干しが、苦手な方も「氷砂糖」がおすすめです。
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口当たりがやさしく、マイルドにしたい方
甘い梅干しを作る時に、口当たりがやさしく、マイルドにするのなら、「ハチミツ」がおすすめです。梅本来の果肉の甘みも楽しめます。
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乳酸菌入りの梅干しを作りたい方
腸内環境を整えたい方は、腸に住む「善玉菌」にとって、オリゴ糖はエサなので。甘い梅干しを作る時に、自分の入れたい砂糖の中に、「オリゴ糖」を加えると。お通じが良くなる、梅干しができます。
そのほかにも、ザラメ、三温糖、甜菜糖、グラニュー糖などがありますので、自分好みの砂糖を、使ってみてください。砂糖によって、梅干しの出来上がり方がまったく違います。
→どれくらい甘くできるの?塩はどこまで減らせるの?(´゚д゚`)
砂糖の限界量は、梅の重さの20%までにしてください。そうしないと、果肉が縮んでしまうので、注意してください。
塩の量も、梅の重さの8%以下にはしないように、注意してください。梅から、梅酢があまり出ずにカビやすくなるからです。後は、保存しにくくなるため。
甘い梅干しを作る時に、砂糖を加えるタイミングは「梅から梅酢が出てから」入れると、より一層うまく漬かることが分かりました。
先に塩を入れて、梅酢が2~3日たってから出てくるので、その後に砂糖を加える。
我が家は3種類の漬け方の梅干しを合計4kgを作りました。
1.梅干し1kg×2 塩12%=120g×2
2.梅干し1kg 塩10%=100g、ザラメ5%=50g
3.梅干し1kg 塩10%=100g、ザラメ5%=50g 氷砂糖5%=50g
一緒に入れたら、全体に混ざるようによくなじませてください!完全に溶かすのは難しいけど、いろいろ動かして、溶かしてね!
ここでお酢、焼酎を入れる場合は、霧吹きなどを使って、湿らせる程度にしてください。大量に入れると、浸透圧が弱くなってしまい、梅酢が出にくくなるからです。
梅干しをカビさせない方法(ジップロック活用術)
我が家では、IKEAのジップロックを使い、袋の中の空気を、手を使いながら梅に沿ってある程度抜いときます。そしたら、ジッパーの端の部分にストローを挿し込んでおいて。ジッパーを閉じます。
後は、ストローでジップロックの中の空気を抜いて、真空の状態を作ってあげるだけです。太めのストローでやると、簡単です!(空気を抜くことで、カビ防止対策!)
梅酢が漏れる場合があるので、2重にする!
ジップロックは2重にして入れてくださいね。一枚だけだと、梅酢が漏れたりするので。それと、一応受け皿として下にお皿を置いておくと安心です。
これで、梅酢が出るのを待つだけです。3日に一回はひっくり返したりして、梅全体に浸かるようにしてあげてください。
●焼酎とお酢を入れてジップロックで真空にすると、絶対とは言えませんがカビません。私の経験した中では、カビたことはありません。
重石が、なくても2~3日で梅酢が出てきます。後は梅雨が明けるのを待つだけです。そして、天気予報で梅雨明けの報告があったので、3~4日間晴れる日を狙って、梅と梅酢を干しましょう。
ジップロックから取り出すとこんな感じの浸かり具合です。しわくちゃで硬い梅や梅酢をたっぷり吸った、やわらかい梅など形はさまざまです。
今回は赤紫蘇をいれませんでしたが、灰汁を抜いて塩漬けにした赤紫蘇を入れれば、簡単に赤紫蘇梅干しを作れます。
塩漬けにした赤紫蘇を、使うときは塩が加えられているので、塩の量を計算しておいてください。ジップロックに入れる塩の量を減らすなどして、調節してください。(しょっぱい梅干しが苦手な方は特に注意してくださいね。)
赤しそ 国内産100% 上質ちりめんじそ使用 生梅2kg用 500g
(今回、買うのを忘れてしまいました。まぁ赤紫蘇なしの梅干しにチャレンジということで切り替えました。)
梅干しを干すときのポイント!
梅干しを干すときは、4日間かけて「天日干し」します。最初に2日間干した後に、梅をひっくり返して、裏側が上になるようにします。ひっくり返してから、さらに2日間干します。
小さい梅の場合は、梅同士がくっついても構いません。(我が家の場合は、あまり気にしません)
大きくて梅酢を多く吸っている梅は、梅同士をしっかり離して干してあげましょう。特に、大きい梅は乾燥させるのに、時間がかかるので、最低でも4日は乾燥させましょう。
乾燥させることが出来れば、干し方は何でもOKです。後は、夕方になったら、屋内に取り込んでください。(※夜露や急な雨などの対策のため)
インスタグラムで見つけた!いろんな干し方
サンコープラスチック 日干し用 ワイドバスケットハーフ ブルー
干し方だけで、アートに見えてくるほど。美しく並んで干されています。ワイドタイプのいいところは、「最大限」場所を活用できるところ。
【かごや】特選 角盆ざる(竹ざる 水切りザル) 約36×42cm (7019)
ディスプレイタイプなので、こちらもたくさんの梅干しを干すことができる作りになっています。
万能干しカゴ 3段 50×50×高さ55cm アウトドア 干し物に活躍
干し網タイプの、いいところは防虫対策できるところですね。四角いワイドタイプ・干し網タイプを使って干すやり方など。いろんな干し方があります。
我が家の場合、家のザルだけだと、梅干しの量が多すぎて、場所が足りなかったので。1㎏以上やる時は、たくさん干せるタイプのものを使った方が、良いと思いました。
後、梅酢も活用したり保存する方は瓶などに入れて、梅酢も太陽に当てて余分な水分を飛ばしましょう。(蓋は、完全に閉めないでくださいね。水分が、逃げれるようにするため)
干して4日経ちました。水分が抜けてこんな感じに「しわくちゃ」になります。そして、瓶に保存します。
ジャムの空き瓶を使って梅干しを保存していたら、蓋の部分が、錆びてしまったので。パッキン付きの、保存瓶の方が良いです。特に、たくさん梅干しを作る方は、大きめの瓶があった方が良いですよ。
さぁ、後はご飯にのせて食べるだけです。ジュル、、、見てるだけでヨダレが止まりません。
味は、甘く漬けた梅干しのほうが酸っぱさがやわらいで、とても食べやすかったです。自分はしょっぱい梅干しが苦手なので。甘く漬けた梅干しをこれからも作りたいと思いました。
汗をかく、夏にはピッタリな食材です。みなさんも、ミネラル不足には梅干しをどうぞ!
もしも、梅干しにカビが生えてしまった時の対処法
ジップロックで作っているときに、梅干しに白カビが生えてしまうことがあります。自然なものなので、絶対に生えないということはありません。
そんな時は、ジップロックの袋の角にハサミをいれて。梅酢だけ鍋に入れてください。そして、梅酢を入れ終わったら。ジップロックの側面をハサミで切って。梅を取り出しやすいように開封します。
きれいな箸を使って、白いカビ部分を取り除いていきます。取り除いたら、アルコール度数の高いウイスキー、焼酎、日本酒などで。梅干しを洗っていきます。梅干しの皮が柔らかすぎて、取れない場合は、そのまま煮沸するので、ついたままでかまいません。
鍋に焼酎で洗った梅干しと梅酢を入れます。鍋に入れた梅酢が沸騰してから3分間煮込んでいきます。この時に梅酢が少ない場合は、沸騰した梅酢に浸かるように梅干しを入れ替えましょう。
煮沸し終わったら、冷まして。ジップロックに入れなおして。梅雨明けするまで、待ちましょう。心配な方は、白カビが出た梅干しから、早めに食べるようにしましょう。煮沸したとしても、衛生上気になる方は、早めに食べることをお勧めします。
煮沸した梅干しに、追加で塩漬けの赤しそ&お酢を加えることもお勧めです。
捨てないといけない場合の梅干しの見分け方
青カビが生えるぐらいの梅干しは、捨てましょう。梅酢が白く濁るぐらいカビてしまった場合も捨てることをお勧めします。
白カビが生えていることに、気づいた期間も大事です。白カビが生えて、3,4日なら、梅干しについた白カビを、焼酎などで洗えば問題ありませんが。
1週間以上、経った白カビの梅干しは、衛生的に良くないと思うので、捨てましょう。これについては、煮沸すれば問題ないという考えもありますが、個人の判断にお任せします。
作ってみて分かったこと&まとめ
カビ対策用のお酢で玄米酢を使ったところ、梅酢がお酢臭かったので、70ccから35ccに減らすか。
リンゴ酢を使って、殺菌すると梅酢の香りがマイルドになるかもしれません。次回は、お酢を変えて挑戦してみたいと思います。
家で作るのは大変で、(ヾノ・∀・`)ムリムリ、という方は、梅干しを買ってしまうのもいいですよ!?
「一年前に作った大量の梅干しを食べきれない時」や「良い梅が手に入らない時」は、梅干しを買って、休むようにしています。無理すると、続かないので・・・。
追記:(2018年7月)
2018年までに、梅干し作りで分かったことを、追記しておきたいと思います。
まずいろいろと梅干しを作ってきて分かったことが、「梅の品種」で、漬かり方・柔らかさが違うということ。毎回同じ場所で、梅を購入する方などは、大丈夫だとは思うのですが。
「梅の品種・購入場所」などが違った時に、梅の漬かり方が変わったという経験があったので。もしも、毎年作るときに変化するなぁ~と感じる方は、ここに注意してみてください。全ての梅が同じとは限らないということが、分かりました。
追記:(2020年6月)
2020年までに、梅干し作りで分かったことを、追記しておきます。
梅干し1kgに対して、塩15%以上にすると、梅酢が出やすくなります。塩分濃度が濃いほど、浸透圧の関係で、梅から梅酢が出やすくなることが分かりました。
塩と砂糖を一緒に加えると、梅酢が出にくく、梅ジュースのエキスも出てきてしまうので、塩だけで最初・漬けた方がうまくいくかもしれません。
なので、甘い梅干しを作るときは、最初に15%以上の塩だけで梅酢を出した後に、砂糖を加える方がいいかもしれません。
いや~~、梅干しは奥が深いですね。また、分かったことがありましたら、追記します。
追記:(2023年7月)
ジップロックで作った梅干しの中に、カビが生えてしまった梅干しがあったので。その時の問題点を紹介しておきます。
ジップロックでも、梅干しにカビが生えてしまった原因。まとめ。
1.梅を完熟梅まで、待っていた時に。傷んだ梅を入れてしまった場合。
この時に、選別を怠ると。傷んだ梅からカビが生えてしまう可能性があります。
2.前回作った時の梅酢や赤しそを、入れてしまった場合。
古い梅酢や、前回の作った時の梅酢を入れると、その時に使っていた瓶などに付着しているカビが混入する可能性があるといことです。なので、その都度分けて作ったほうが、リスクが下がると思います。
3.ジップロックの中で梅酢が出た後に、空気の抜き忘れと上下にひっくり返す作業を怠る場合。
最初にジップロックに梅と塩を入れたときに、袋に空気が入っていて。梅酢が出たときに。しっかりと、ジップロックの空気を抜くこと。そして、上下にひっくり返す作業を2,3日に一回しないと、梅酢がつからない場所ができてしまうことです。
4.重石をしないで、梅からしっかりと梅酢を出し切らずに、つからない場合。
ジップロックで作るときに、重石をしないでやると。梅に圧力がかからずに塩だけの浸透圧だけだと、梅酢がしっかりと出ないことが分かりました。なので、重石をするようにすると梅の果肉から梅酢がしっかりと出るので。梅干しに梅酢がしっかりと浸かるぐらい出すのが大事です。
ジップロックなら、カビが生えないと過信して。ほっておいたら、白いカビが梅についてしまいました。なので、梅酢をしっかりと出して、空気に触れないことをより意識するようになりました。みなさまもご注意ください。